冷たい水がしみる、歯磨きをするとピリピリする。もしかすると知覚過敏かもしれません。知覚過敏は歯の神経に刺激が伝わって、むし歯と同じような症状が起こります。
日常習慣やクセにひそむ知覚過敏のリスクを理解して、知覚過敏が起こりにくいお口の環境を整えましょう。
Contents
知覚過敏のリスク6選
歯ぎしり・食いしばりしていませんか?
歯に過剰な力がかかると、歯がすり減る、歯が欠ける、歯にひびが入る、詰め物や被せものと歯の間に隙間ができるなど、知覚過敏の原因になります。自分では気が付かないクセなので、お口の中に歯ぎしり、食いしばりの痕跡がないか、かかりつけ歯科医院で診てもらいましょう。負担を緩和するにはマウスピース(ナイトガード)がおすすめです(保険適応)。
ゴシゴシみがきしていませんか?
毎日行う歯磨きですが、磨き方によっては歯ぐきがやせる原因や、歯を摩耗させる原因になっているかも。気を付けることは以下の3つです
- 歯ブラシの固さ
- 歯磨き粉の研磨剤
- ブラッシングの圧力
歯ブラシの固さ
市販の歯ブラシには、かため、ふつう、やわらかめの3種類があります。かための歯ブラシは使ってはいけません。選ぶのはふつうかやわらかめ。特に歯ぐきがやせるのが心配な方がはやわらかめを選択されることをお勧めします。
歯磨き粉の研磨剤
ヤニ取り成分の入った歯磨き剤や着色除去をメインに宣伝している歯磨き粉には研磨剤が多く入っているかも。着色除去には歯科医院で行うエアーポリッシングがおすすめです。
ブラッシングの圧力
適切な歯ブラシの圧力は100~200g程度と言われています。歯ブラシの圧が強すぎる方は、ブラッシング中に毛先が大きく開いている可能性があります。また歯ブラシの消耗も早くすぐに毛先が開いてしまいます。また、数カ月同じ歯ブラシを使っていると、歯垢除去する能力が少なくなり、より強い力をかけないと汚れが取れなくなります。
歯ブラシは消耗品と考え、1カ月に一度程度の交換をお勧めします。また、かかりつけ歯科医院で歯磨きの個別指導を受けるようにしましょう。
歯磨き不足も大きなリスク
歯に歯垢(デンタルプラーク/バイオフィルム)がべったりつくと、歯垢の中のむし歯菌が出す酸がその中にたまって、歯の表面に沈着し刺激を防いでくれるスメア層や再石灰化層を溶かしていきます。しみるからと言って歯磨きをしないとさらにそこから虫歯が進みます。痛みで歯磨きがつらいときは歯科医院で相談をお願いします。
すっぱいものの摂りすぎにご注意
健康のために、積極的に柑橘類や酢、またダイエット目的で炭酸水を摂る方が増えています。すっぱいものや炭酸はもともとphが低く,歯の表面にできるスメア層や再石灰化層を溶かします。体にはよくても歯には悪く酸蝕症のリスクになります
酸蝕症を防ぐには
① 酸性の飲食物を口にした後は水で口をゆすぐ
② 酸性飲食物をだらだら食べたり飲んだりしない
③ 寝る前には酸性の飲食物を控える
いつも飲んでいるもの、なんですか?
夏や運動中など、熱中症や脱水の予防には水分補給が必須です。人気のイオン飲料は酸性度が高く、砂糖も入っていることが多いため、ちびちび摂ることで歯が溶けやすくなり、さらに糖質をエサにむし歯菌が繁殖し、歯を溶かす酸を出します。酸性で溶けた歯をゴシゴシ磨くと歯が削れやすくなり要注意です。
お口の中 パサついていませんか?
高齢の場合や持病の薬の副作用などのために、唾液の分泌が減っている場合、唾液の作用による、歯の表面にできるスメア層や再石灰化層の沈着がスムーズに進みません。そうなると、歯の神経に刺激が伝わりやすい状態に。また、体調が悪いと、食いしばりが強くなり知覚過敏になりやすいとも言われています。
いかがですか?知覚過敏が起きてしまうとなかなか完全にすっきりしないことが多いので、知覚過敏が起こりにくいよう習慣から見直してみるといいかもしれません。
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