皆さんは初期むし歯についてご存じですか?今回は初期むし歯とは何ぞやから治療法について解説します。
初期むし歯ってどんなの?
歯の検診ではCO(シーオー)と言われむし歯(C)ゼロという意味ではなく,カリエスオブザベーション(Caries Observation)要経過観察歯という意味です。
歯の状態としては表面が白く濁り、不透明になる、ベロで触っても大きな変化はなく少しざらつく程度。
これは、エナメル質の表面が酸で少し溶け始めた状態です。この段階であれば、わざわざ削って詰める必要はありません。
では具体的にはどんなところが違うのでしょうか?
健康な歯
初期むし歯
穴の開いたむし歯
初期むし歯はどう治す?
初期むし歯を治すには、まずは虫歯の原因となっているプラーク(バイオフィルム)を除去するため、歯磨きの仕方を改善します。
また、むし歯菌が歯を溶かす時間や回数を減らすため、食生活の見直しが必要です。
そして決め手はフッ素(フッ化物)!フッ素配合の歯磨き剤を適切に使用しましょう。フッ素が持つ「歯の修復」作用で、スカスカになった部分を戻しましょう。
初期むし歯を治すポイント
フッ素の力を利用しよう
歯磨き剤に含まれるフッ素には、歯の結晶の修復のスピードを向上させる働きがあります。フッ素は濃度が高いほど効果が高まりますので、高濃度フッ素(1450ppm)配合歯磨き剤を、朝と寝る前の1日2回使うと効果的です。※
また、すすぎを少なくすると、より多くのフッ素がお口に残ります。
※6歳未満はフッ素濃度が1000ppm以下の歯磨き剤が推奨されます。
予防のしかたを見直そう!
初期むし歯であっても、通常のむし歯と予防方法は同じです。ブラッシングが十分にできているか、デンタルフロスや歯間ブラシを適切に使えているかどうか、間食の回数が多すぎないかなど、ご自身の生活習慣を見直してみましょう。
かかりつけの歯科医院で定期検診・メインテナンスを受けて、早期発見するようにしましょう。
初期むし歯が穴の開いたむし歯まで進行しないようかかりつけ医と一緒にケアしていきましょう。