実はすごいぞ 唾液のはたらき からだ編

唾液はお口の中に影響するだけでなく、実は全身、特に免疫や他の消化器管に影響していることをご存じでしょうか?今回は、唾液の全身への影響について解説します。

唾液のからだへの影響4選

感染症を予防する

唾液にふくまれる抗菌物質IgA(免疫グロブリンA)が細菌やウイルスがからだに侵入するのを防ぎます。風邪やインフルエンザ、肺炎などの呼吸器疾患を予防します。

特に秋冬は空気が乾燥するため、口呼吸だと唾液が乾燥して風邪をひきやすくなります。

食道の粘膜を保護する

お口の粘膜を保護する成分が、同じように食道の粘膜も保護します。食道と胃の境目の弁を保護することで、逆流性食道炎の予防にも関係します。

胃の粘膜を保護する

唾液に含まれる成長因子が粘膜の保護や補修、胃酸の抑制に影響します。

消化を助ける

唾液中の消化酵素アミラーゼが食べ物の消化を助け、胃や腸の負担を軽減します。

nico2018年6月号より抜粋

唾液の力を高める3カ条

唾液が十分に働くには、お口の中に、ある程度の量がないといけません。質の良い唾液をたくさん出すためにはどうすればいいでしょうか。

水分をよくとる

唾液は血液が姿を変えたものです。血液の元は水分なので、唾液を増やすには、何においても水分が大切です。脱水状態になると、口の中は渇き、舌の表面に光沢がなくなり乾いた状態になります。

よくかんで食べる

噛めば噛むほど、唾液腺が刺激され、唾液が出てきます。食材を大きく切ったり、かみ応えのある食品を選ぶなど、そしゃく回数を増やす工夫も効果的です。

シュガーレスのガムをかむと噛む回数が増え唾液が出て、むし歯にもならないので一石二鳥です。日本歯科医師会推奨のキシリトールガム(ロッテ),ポスカ(グリコ)、リカルデント(モンデリーズジャパン)がおすすめです

しっかりかめる歯を大切に

よく噛むために大切なことと言えば、噛める歯がしっかり残っていること。80歳までに20本,60歳までに24本の歯が残っていればよくかんで食べることができると言われています。虫歯や歯周病があっては、しっかりかむことはできません。また、歯が抜けてしまったのなら、入れ歯やインプラントで噛めるお口を取り戻しましょう。治療が済んだ後も、定期的に歯科医院に通って、異常がないかをチェックしてもらうこともおすすめします。

実はすごいぞ 唾液のはたらき お口編

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