歯周病と認知症。実は関係あるのはご存じでしょうか?今回は歯周病が認知症の進行を招くについて解説します。
ジンジパインて何?歯周病菌が出す恐ろしい毒素とは?
歯周病菌の中には、特に病原性の高いポルフィノモナス・ジンジバリス(Pg菌)という菌がいます。この菌が怖いのは、「ジンジパイン」という、とても強力なタンパク質分解酵素を持っていることです
歯周病菌が脳まで?
歯周病が進行し、重度に炎症を起こした歯ぐきから血管内に入り込んだPg菌は、血流にのって、やがて脳へ行きます。そこでタンパク質分解酵素を分泌し、神経細胞を変性させてアルツハイマー型認知症を進行させるといわれています。これは逆に考えると歯周病の治療や予防が認知症の進行を予防する可能性があるといえます。
認知症の原因は歯周病?
2020年の論文ではアルツハイマー型認知症の一部の患者は歯周病菌の出すジンジパインが原因で起きていると示しており、ジンジパイン阻害薬がアルツハイマー型認知症の治療に有効ではないかと考察しています。
Pg菌が出すジンジパインが歯ぐきだけでなく、アルツハイマー型認知症の患者の脳細胞の中から検出され、健常の患者からは検出されないことが分かっています。
まとめ
アルツハイマー型認知症の一部は歯周病が原因 ジンジパイン阻害薬が有効な場合がある
歯周病菌の毒素は強力 日々のブラッシングと定期的なメインテナンスで炎症のない歯肉へ
いかがでしたか?歯周病から認知症になるなんて驚きですよね。歯周病は生活習慣病と言われています。未来を変えられるのは自分だけです。健口(お口の中から全身の健康)を目指して頑張りましょう。