健康で長生きのために、近年注目されている、お口と体の関係について解説します。
歯周病の治療が糖尿病を改善する!
歯周病と糖尿病は炎症というキーワードでつながっています。
歯周組織の炎症
歯と歯ぐきの間にプラークや歯石などが貯まるとその中にいる細菌が毒素を出します。歯周組織では細菌の出した毒素と免疫細胞が闘っています。このとき免疫細胞が放出した炎症物質が歯ぐきの血管を通り体内へ流れ込みます。
脂肪細胞の炎症
脂肪を貯め込んだ内臓脂肪は免疫細胞を刺激して、からだに炎症を起こしています。このときに生み出される炎症物質が血流にのって体内に広がります。
炎症はインスリンの働きを邪魔する
インスリンは体の中に存在する血糖値を下げる唯一のホルモンです。
脂肪を貯めこんだ内臓脂肪は、免疫細胞を刺激して、体に炎症を起こします。炎症により生じた炎症物質はインスリンの働きを阻害し、血糖値を上がりやすくします。
歯周病になったお口では、歯ぐきの腫れや出血などの炎症が起きています。そこで生じた炎症物質もインスリンの働きを邪魔し、血糖値をさらに上がりやすくします。これは逆に言えば、歯周病の治療を受けて炎症が抑えられれば、糖尿病も改善されるということです。
いかがでしたか?
歯周病は歯ぐきの炎症が常にある状態で、自分では気づきにくい病気です。かかりつけの歯科医院で定期的なメインテナンスを受けましょう。