朝起きたら顎がだるい。口が空きにくいことがある。そんな症状はありませんか?もしかすると知らず知らずのうちに顎に負担がかかって、顎関節症になっているかもしれません。
顎関節症は複数の要因が積み重なって起こる多因子疾患です。日常生活での無意識の習慣が顎関節に負担になっていることも多いです。
今回は顎関節に悪いクセ5選について解説します。
顎関節に悪いクセ5選
TCH(歯列接触癖)
ものを食べていないときでも、無意識に上下の歯をかみあわせることがクセになっている方がいます。これはTCHといい、筋肉や顎関節に負担となります。
ご自分にTCHがあるのを認識することがまず第一歩です。上下の歯があたっていることに気づいたら、意識的に離すようにします。
「TCHに注意」や「歯を離す」と書いた付箋を身の回りに貼るのも認知行動療法として用いられる方法です。
歯ぎしり・食いしばり
無意識の歯ぎしりや食いしばりは、顎の筋肉と関節に大きな負担をかけます。筋肉にとっては、休息のない過度な筋トレと同じです。関節にとっては、重たい荷物を持って階段を昇り降りしたときのひざ関節のように負担がかかっています。
前傾姿勢や猫背など
下あごは、頭の骨と筋肉にぶら下がっており、振り子のように自然にバランスが取れる位置におさまります。姿勢が悪いと、下あごは、本来の位置とは違うところにぶら下がり、顎関節への負担となります。
最近では、スマートフォンを使うときの前傾姿勢も問題視されています。猫背やうつ伏せ寝、横寝、頰杖も顎の負担になります
ストレス
ストレスは筋肉の緊張を招き、TCHや歯ぎしり・食いしばりにつながります。
ストレスをゼロにすることは難しいと思いますが、寝る前にゆっくりお風呂に入ったり、運動や瞑想などストレスを軽減させる習慣を身につけることが大切です。深呼吸もいい方法です。
楽器演奏
楽器の種類によっては、楽器を演奏することで顎関節への負担になることもあります。バイオリンは演奏時に顎で楽器を挟むので、負担がかかりやすいです。吹奏楽器も、下顎に後ろ方向への力をかけるため負担となります。
いかがでしたか。上下の歯は一日あたり15分程度しか当たっていないと言われており、それ以上、上下の歯を当てている状態は歯にも顎関節にも負担がかかります。また、夜間の食いしばりは音がしないため、一緒に寝てる人にも気づかれにくいと言われています。夜間の顎関節の負担をへらすにはマウスピースを作ることをオススメします(保険適応)。