気づいたら歯が欠けていた。よく詰め物が外れる。食事の時にアゴがダルい。そのように感じる場合は、知らず知らずのうちに歯ぎしりやTCH(歯の接触癖)があるかもしれません。
今回は歯を壊す危険なクセについて解説します。
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虫歯・歯周病の次に多い、抜歯になる原因とは?
このグラフは2018年に全国の歯科医院で行われた全国抜歯原因調査結果です(円グラフは全年齢、棒グラフは年齢階級別)。
歯が失われる原因で第一位が歯周病37%で、第二位がむし歯29%、そして第3位が歯の破折18%でした。つまり5~6本に1本は破折が原因で抜歯になっています。
現在、むし歯や歯周病は予防ができる疾患であると認識が広まっていく中で、今後抜歯となる原因の割合がどんどんあがっていく可能性があります。
歯が破折して抜歯とならないよう歯を壊す危険なクセについて認識を高める必要があります。
歯を壊す危険なクセ2選
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしり・食いしばりは就寝中に起こるります。無意識に起きていることなのでご自身の自覚症状はないことが多いです。
歯ぎしりに気づくには?
歯ぎしり・食いしばりに気づくには歯科で診察を受けて、歯ぎしりの痕跡が歯や、舌、頬粘膜にないか、また、詰め物や被せものが傷んでいないかを診てもらいましょう。
お口のことについて相談できるかかりつけの歯医者を持つようにしましょう。
夜中に歯ぎしりをしていないかご家族に就寝中の様子について聞いてみましょう。
※音がしないタイプの歯ぎしりをしている方がいるので要注意です
起床時には歯がうずいたり、アゴや首に違和感があるが2~3時間もすると楽になる場合は、就寝中の噛みしめが原因かもしれません。
TCH(歯の接触癖)
TCH(歯の接触癖)とは、ものを食べていないときでも、無意識に上下の歯をかみあわせてしまうクセのことを言います。
TCHに気づくには?
パソコンの作業中、運転中、料理中など、集中して作業しているときに、上下の歯を合わせていないか確認しましょう。
10分後にタイマーをセットして普段通りに過ごしてみます。タイマーがなったときに上下の歯を合わせていないか確認してみましょう。
パソコンの横やスマートフォンの壁紙など、自分の目につきやすい場所に目印になる付箋を付けて気づいた都度、意識してみましょう。
いろいろな場面で試すと、どんな時にTCHをするのか自分のクセが分かります
過剰な力から歯を守る対策とは?
睡眠の質を上げて歯ぎしりを減らそう
歯ぎしりの80%以上が眠りの浅いときに起こります。心地よい深い睡眠で歯ぎしりを減らしましょう。
- 熟睡を妨げる、睡眠時無呼吸症候群の治療や逆流性食道炎の治療を行いましょう
- 気分転換や適度な運動でストレスの軽減をしましょう
- 深酒は睡眠の質を下げるのでほどほどにしましょう
- カフェインの取りすぎに注意しましょう
マウスピースで歯を守ろう
歯を守る方法として最も効果的なのがマウスピースの装着です。一日使うだけでは効果は出ませんが、毎晩使うことで効果が出てきます。
・力を分散させ、歯の代わりにマウスピースが削れてくれます
・削れても補修ができます
・健康保険で作れます
いかがでしょうか。歯ぎしりの対策は1日ではできません。まずはかかりつけ歯医者で何か自分にとって効果的か相談しましょう。