歯磨きをするタイミングについてはさまざまな説がありますが、今回は歯磨きをするタイミングの最適解についてお話したいと思います。
歯磨きはなぜ必要?
歯磨きのタイミングについて説明する前に、そもそもなぜ歯磨きが必要なのでしょうか?
歯磨きをする目的は主に3つです
- むし歯の予防
- 歯周病の予防
- 誤嚥性肺炎の予防
そして歯磨きでできることは以下の2つです
- 口の中に残っている食べカスを取り除く
- 口腔内細菌が作り出した細菌の塊(プラーク,バイオフィルム)の除去
皆さんが歯磨きをするタイミングはいつでしょうか?朝起きて?食後?寝る前?食べる前?
歯磨きにベストなタイミング
第4位 食前
食べる前に歯が磨けていることはとても大切。
歯にプラークがついている状態で食事をするとプラーク内の細菌が酸を出して歯を溶かします。
また、口の中の細菌は食べ物と一緒に口の中から胃や肺に送られます。
高齢者や要介護、認知機能が低下している方は食べ物を誤嚥する可能性が高くなります。そのため、口の中が不潔だと、誤嚥したときに口の中の細菌が一緒に肺に入ってしまい、誤嚥性肺炎を起こす可能性が高くなります。
第3位 食後
食後に口の中に食べカスが残っていると、それをエサにして口腔内のむし歯菌や歯周病菌が歯の表面にプラーク、バイオフィルムを形成します。一度形成されたプラークはしっかり歯ブラシしないと取れません。
食後に歯磨きが難しい場合はブクブクうがいも効果的です。しっかりうがいして食べカスを洗い流しましょう
第2位 朝起きてすぐ
寝ている間は唾液の量が減少するので、口の中の細菌はとても繁殖しやすい状態です。起床時は口の中の細菌数が最も多いタイミングと言われており、口臭が出やすいのも起床時です。朝起きて歯磨きを日課にして一日のスタートを切りましょう。
第1位 寝る前
むし歯、歯周病を予防するなら就寝前の歯磨きがベストなタイミング。就寝時は唾液の量が減少し、細菌にとってはまさに楽園。食べかすがのこっていればそのエサを食べながら、むし歯菌は歯を溶かし、歯周病菌はバイオフィルムを形成し歯ぐきの下で硬い歯石を作り、毒素を出します。就寝前に食べかすとプラーク、バイオフィルムを徹底的に除去することが大切です。
また、就寝前の飲み物(お茶、お水以外)や食べ物は歯にとって悪影響しかありませんし、消化器官にとっても就寝2時間前からの食事は控えた方がよいといわれています。是非、寝る前の歯磨きと夕食から寝る前までの食生活を見直してみてはいかがでしょうか?